岡本太郎―岡本敏子が語るはじめての太郎伝記 「『自分探し』なんて言葉が流行っているけれど、おかしな言葉ね。今ある自分以外の自分なんて、どこにもないのに。自分が生きづらいことを、親がこうだったから、ああだったからと、親のせいにする人も多いでし…
デイヴィッド・リンチ 改訂増補版 (映画作家が自身を語る) はじめに:「夢」のこと 映画『ツイン・ピークス』や『ブルー・ベルベッド』、そして『イレイザー・ヘッド』『エレファント・マン』から『ロスト・ハイウェイ』にいたるまで、映画監督デイヴィッド…
カラオケを発明した男誰もが手軽に歌え楽しめる「カラオケ」を”発明”し(ビジネス化)、1999年8月23日号の「タイム」誌で、「20世紀で最も影響力のあったアジアの20人」(日本人は、他に昭和天皇、豊田英二、黒澤明、盛田昭夫、三宅一生。他国では、ガンジ…
ボイスから始まる (五柳叢書) 「芸術教育はすべての学科に含まれなければならない。つまり基本的なことを多く学ぶ小学校が特に重要なのだ、という考えを何度も表明している。ボイスは『成長を前もって準備することができるならば』、思春期の成長をより高次…
フェルメール ――謎めいた生涯と全作品 Kadokawa Art Selection (角川文庫)フェルメールといえば、レンブラント、ゴッホと並び今やオランダを代表する画家である。2012年初夏に、『真珠の耳飾りの少女』(制作1665年頃)が来日し、各メディアでも大いに話題に…
「優れた芸術家の生涯を眺めていくと、その人物を形成してきたものが本人の一代だけの努力と習練だけではなく、先行する世代から長い時間を通して蓄積されてきた知的・芸術的体験であることが、しばしば理解されてくるときがある。芸術家を父親とした息子や…
無限の網 草間彌生自伝 (新潮文庫) 「物心つく頃から私の視覚や聴覚や心の襞には、自然界や宇宙、人間や血や花やその他さまざまなことが、不思議や怖れや神秘的な出来事として強烈に焼きついて、私の生命のすべてを虜にして離さなかった。そして、しばしばこ…
ポール・ボウルズの告白〜シェタリング・スカイを書いた男〜 [DVD]止まることなく—ポール・ボウルズ自伝 (ポール・ボウルズ作品集)坂本龍一が映画音楽を担当した映画『シェリタリング・スカイ』(監督ベルナルド・ベルトリッチ)の原作となった小説(『極地…
Kitano par Kitano 北野武による「たけし」http://youtu.be/vW7XssMTNy8:フランス人作家による伝記『北野武による「たけし」』インタビュー 「オフクロは教育に対して、信仰にも似た独特な考えを持っていました。貧乏の悪循環を断ち切るには教育しかない、…
2011年に刊行されたキース・リチャーズ自伝『ライフ』は、「サティスファクション」や「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」の様に脳天に突き刺さってくる自伝である。それまでに刊行されていたキース・リチャーズ伝記本では、関連する記述はあるものの…
風と光と二十の私と (講談社文芸文庫) 「8歳の時、母は安吾に手を焼き、『お前は私の子供ではない、貰い子だ』と言った。そのときの私の嬉しかったこと。この鬼婆アの子供ではなかった、という発見は私の胸をふくらませ、私は一人のとき、そして寝床へはい…
「春日町の、汽車が通る度に汽笛が家の中にいっおあいに飛び込んでくる線路そばに生まれ、そこできょうだいらと小学二年生まで住んだので、春日という土地がなつかしくてたまらぬ。愛おしくてならぬ。小説家としてデビューしていらい、小説のことごとくをこ…
犬の記憶 (河出文庫) 「ぼくは子供の頃から学校ぎらいで、とどのつまりは高校中退、系統立った教育は受けずじまいだった。では何をしていたかといえば、終日絵を描いているか本を読んでいるか、あとはひとり町なかをほっつき歩くばかりの子だった。とにかく…
ぼくはこんな本を読んできた—立花式読書論、読書術、書斎論 (文春文庫) 「僕はもともと科学少年だったんですよ。中学ぐらいのときには手作りの望遠鏡を覗いてたりしていた、『子供の科学』という雑誌があった、通信販売でレンズだけ売っていた。あとはケント…
「身長が低いという相談でした。そういう患者は毎日たくさん診ています。ホルモンの問題なのか、それとも単にいわゆる”晩熟(おくて)”なのかを見極めるにはいろんな検査をしてみる必要がありました。 内分泌腺が成長ホルモンを分泌しないんです。……メッシの…
「だから親父は、僕がちっちゃいときからいつも言っていました。正義、俺の姿は仮りの姿だ、俺は家族を養うために仕方なしに商売の道に入っていったけれど、おまえは天下国家といった次元でものを考えてほしいってね。だから、僕は小さいときから商売人にな…
「1955年(昭和30年) 2月17日、坂口安吾、桐生の町で永眠する。2月18日、坂口安吾の魂は、日本列島を東海道沿いに、西方浄土を目指す。 2月25日、さらに坂口安吾の魂は、交通機関の発達していなかった当時としては、格安の料金と時間とを浪費して…
ワンガリ・マータイ(1940年〜2011年)は、日本では「モッタイナイ」という言葉を、国連の「女性の地位委員会」の講演で連呼し、「モッタイナイーMOTTAINAI」という言葉とその心を世界に広めたアフリカの伝道師として知られています。もっともワンガリ・マー…
「スターバックス・ブランドの発展とともに、<サードプレイス>の概念はいっそう定着していった。店内に流れる音楽や座席、周囲のざわめきで、顧客は自分一人でいるときでさえ、社交の場所にいるような気分を味わうことができる。1990年代の始めにスターバ…
M.C.エッシャー—その生涯と全作品集鳥と魚の絵のパターンが交錯していく不思議絵「空と水」。建築不可能なループ状階段をのぼり続ける人と下り続ける人を描いた 作品「上昇と下降」や「相対的」(2次元の歪みを利用した数学者ペンローズの階段)。反射する…
アインシュタイン その生涯と宇宙 下▶(1)からの続き:磁石の針を動かす<隠れた、見えない力の場>、<自然現象の不思議な力>。それはまさに電磁場であり重力場であり、そこから飛び出してくる光子など、後のアインシュタインが生涯をかけて探求すること…
▶(1)からの続き:立川談志(本名:松岡克由)は、昭和10年12月2日(戸籍上は昭和11年1月2日)、東京・小石川原町生まれですが、以降松岡家は引っ越しを繰り返すことになります(白山御殿町、蒲田、浦賀へ、さらに下丸子。6歳の時、東京・蒲田近くの鵜…
アインシュタインはなぜアインシュタインになったのか (平凡社 自然叢書) 「…彼の家は平凡な中流ユダヤ家庭であった。1879ドイツのウルムに生まれるが、父はミュンヘンの電機事業の経営者、母は音楽をよくし、長男のアルバートや長女のマヤの教育には熱心で…
人生、成り行き—談志一代記 (新潮文庫)平成23年暮れ、談志師匠が鬼籍にはいった1年前に緊急出版されていた『人生、成り行きー談志一代記』(立川談志 聞き手:吉川潮 新潮文庫)。これは立川談志の”本体(本質)”を知る上で何をもってしても読んでおくべき…
子供向けの「偉人伝」の代表格の一人、「野口英世」を取りあげてみます。野口英世といえば、世界的な偉大なる細菌学者であり、日本銀行券「千円札」の肖像として、日本人の誰もが知る人物ですが、わたしたちのなかではその実像ではなく、子供時代に読んだ「…
*映像に出て来る極めて重要なSteve Jobsの言葉。「先を見て『点を繋げる』」ことはできない。できるのは過去を振り返って『点を繋げる』ことだけである」 ー 先が見えないのはS.ジョブズも同じだった。ではジョブズはどうしたのか? 過去を振り返って「体験…
「山口百恵は菩薩である」。こう平岡正明が書いた時から山口百恵は、日本人の曖昧なるイメージの中、生きた「菩薩(ボーディ・サットバ)」の如き存在と化していきました(「サットバ」とは「生きている者」の意味。それは母性的なイメージが投影される観音…
*小学生時代、姉からシャワーのように浴びたビートルズサウンドの後、中学1、2年時には、少年桑田は一転「歌謡曲少年」になる。とくに「内山田洋とクールファイブ」のレコードはすべて蒐集。その後に友人からの刺激で再びビートルズに向っていく。映像は…
▶(1)からの続き; 「僕は勉強が嫌いだった。頭は決して悪くない。それは自分でもわかっている。悪いわけがない。母も言う。『しゅん坊は宮藤家で頭がいちばん良いんだよ』 姉は二人とも大卒。長女に至っては大学院まで進んだ。父は教師。実家は文房具店。…
ジェームズ・ダイソンは、あのサイクロン技術搭載の掃除機の開発者です。2012年時で65歳(1947年生まれ)になります。ダイソン社を設立したのが1993年なので46歳の時。現在はマレーシアに巨大工場をもち、世界35カ国以上にオフィスを構え、ダイソン製品を販…