伝記ステーション   Art Bird Books

あの「夢」はどこからやって来たのだろう?

雲南・少数民族ナシ族 - トンバ文字:絵文字インスイレーション


日本でも比較的有名な雲南麗江(リジャン)のどこか日本人にとって懐かしさを感じさせる密集する2階建て木造家屋に住んでいるのは、ナシ族です。ナシ族はペー族と漢族の建築様式を折衷して生み出したものだといわれています。そうした折衷主義も日本的でありますが、さらに興味深いのは、そのナシ族こそ、いま日本のケイタイ文化のシンボルにもなっている「絵文字」を生み出し、生み出したばかりでなく、現在、世界で唯一の「生きた象形文字」をもちいているからです(もっとも現在ナシ族は日常的には漢語を使用していますが)。さまざまな儀式の時には絵文字が用いられ、世界遺産に登録された麗江(リジャン)のそこかしこにも「生きた象形文字」の「絵文字」が漢語と併記されていて、絵文字の故郷の一つだということを知らせています。この「絵文字」は、トンバ文字と呼ばれ以前にアートディレクターの浅葉克巳氏が関心を抱き、お茶のCMやペットボトルなどに、トンバ文字を使ったデザインで広く知らしめたことがあった。日本人の「絵文字」心、「絵文字」感覚は、雲南にありにけり...