2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧
「落水荘」は、帝国ホテル設計の依頼を受け、日本に滞在の折り、箱根山中の「自然」の懐に抱かれた別荘の佇まいからインスピレーションを受けていた米国の稀代の建築家フランク・ロイド・ライトについては、「建築」という専門性が高い職業のため、彼が手が…
映画『夢』(監督:黒澤明)より 牧師の息子フィンセント(ヴィンセント)・ファン・ゴッホが、「画家」を本格的にめざしはじめたのは27歳の(1880年)頃と、今日画家やクリエーターをめざす人からすればかなり遅い方に感じられます。14歳年上のセザンヌは21…
「無数にあるシステムそれ自体を語ることに、いったいどんな意味があるのか? 大切なことはまずどういう選手がいるか把握すること。個性を活かすシステムでなければ意味がない。システムが人間の上に君臨することは許されないのだ。日本人は平均的な地位、中…
掲載のYoutube2分後に現役時代のイビチャ・オシムの写真がでてきます 「そもそも監督と呼ばれることが嫌いだ。私の国では監督をトレーナーというが、もともとの意味は調教師だ.....だが、私は調教師ではない。あえていうならば『教師』だと思う。調教師と教…
世捨て人的な孤独感漂うシュールな作風と、その底にこびりつくようなユーモア感で、日本漫画界に独自の表現と陰影を生み出したつげ義春。その作風にはつげ義春の自画像が喰い込むように映し込まれていました。”根強い”ファンがをもつ一方、つげ義春自身はま…
映画『カポーティ』よる/一家殺人事件を取材し『冷血』を書き上げるカポーティ。他にカポーティのノンフィクション・ノベル『冷血』を映画化した映画『冷血』もある ▶(1)の続き:母方の親戚で小学校の教師キャリーが、隣人の盲目の元大尉のために新聞を…
19歳の時の処女作『ミリアム』(1943年)がオー・ヘンリー賞を受賞して以降、アンファン・テリブル(恐るべき子供)としてその名を轟かしはじめたトルーマン・カポーティ。オードリー・ヘップバーン主演で映画化した『ティファニーで朝食を』、『遠い声・遠…
「スウィンギング・ロンドン」時代の流行の発信地であり伝説のブティックとなった「BIBA」。創業者のバーバラ・フラニッキの名前を知らなくても60s、70sファッション好きな人なら、「BIBA」の名前を知らずに通ることはないでしょう。当時、青春を送った日本…
「コンピュータ」産業に革命を起こしたアップルからの追放後、「映画」産業で革命を起こし、さらにアップルでの第二ラウンド、「iTune」「iPod」で音楽ビジネスに革命を起こしアップルに再臨した共同創業者スティーブ・ジョブズ。そのタフな起業力とリーダー…
地球を駆けぬけたカリフォルニア作家—写真版ジャック・ロンドンの生涯作家ジャック・ロンドンの名前は、犬のバックを主人公にした小説『荒野の呼び声』で日本でも名高く、同書が突出して知られすぎたため、作家ジャック・ロンドンの人物像が日本ではほとんど…
漫画家・水木しげるが、まったく売れない貸本漫画家時代(紙芝居作家も貸本漫画もテレビの登場で斜陽化)がつづいていた40歳の時に実家からの矢の様な催促で見合いさせらたのが、後に「ゲゲゲの女房」と呼ばれるようになった武良(むら)布枝でした。武良と…
戦後わずか3年後の1948(昭和23年)に玉川上水で愛人と入水自殺を図って、39歳で亡くなった太宰治。没後、映画や舞台、TVドラマなどで『人間失格』などが取りあげられ、その度ごとにリバイバル・ブームになる「太宰文学」。無頼派と称されたり数度に及ぶ自…
『ゲゲゲの鬼太郎』などの漫画家・水木しげる氏の鳥取・境港での「のんのんばあ」のいた幼少時代から、戦地の南方の島ラバウルで爆撃にあい左腕を切断せざるをえなかったこと、紙芝居作家、貸本漫画家時代のこと、『ガロ』創刊号で漫画家としてデビューをは…
1970年代から80年代にかけ独特の存在感を発揮しつづけた稀代の映画俳優・松田優作。今日では、山口県下関の遊郭街の裏路地(母の姉は遊郭を経営し、後に母も2階を街娼に貸出し部屋代をとった)の質店を営んでいた母と、大柄な保護司の間に非嫡出子として生…
世界の音楽シーンを席巻しているレディー・ガガ(本名:ステファニー・ジョアン・アンジェリーナ・ジャーマノッタ)は、どのように「レディー・ガガ」になったのか。『レディ・ガガーLADY GAGA』(ブランドン・ハースト著 長澤あかね+中村有似訳 Marble Boo…
80歳を超えても、毎年のように心に響く映画を撮りつづける映画人イーストウッドは、ベースボールでいえば3000本安打以上(1930年生まれの81歳ということで8000本!)、浮き沈みはありつつもまるでイチローの領域に長い間いつづけているような存在です。毎日…