伝記ステーション   Art Bird Books

あの「夢」はどこからやって来たのだろう?

2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

 父はピアノ好きの牧師で弁護士。幼少期にあった「建築」との接点とは? 英国のウィリアム・モリス好きだった母が子供部屋に念入りに準備したもの。「交響曲は音の建物である」と語っていた父の存在。そして「自然」とのかかわり

「落水荘」は、帝国ホテル設計の依頼を受け、日本に滞在の折り、箱根山中の「自然」の懐に抱かれた別荘の佇まいからインスピレーションを受けていた米国の稀代の建築家フランク・ロイド・ライトについては、「建築」という専門性が高い職業のため、彼が手が…

(1):27歳から本格的に「画家」をまざしたゴッホ。16歳の時、叔父の画廊に勤めだす前の少年期にこそ、ゴッホの秘密を解く鍵がある。いつも独りで野に分け入り花や鳥、昆虫を観察し収集していた。「好奇心」のかたまりと母譲りの「意志」の強さが結びついて…

映画『夢』(監督:黒澤明)より 牧師の息子フィンセント(ヴィンセント)・ファン・ゴッホが、「画家」を本格的にめざしはじめたのは27歳の(1880年)頃と、今日画家やクリエーターをめざす人からすればかなり遅い方に感じられます。14歳年上のセザンヌは21…

イビチャ・オシム(2):オシムの「反権力」「反権威」を貫く姿勢、挑発的、反骨精神は、なんと母からきたものだった。旧ユーゴで母はスターリン批判し密告され、2日間牢獄に留め置かれた。ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で生地ボスニアのサッカー場は死体置場に

「無数にあるシステムそれ自体を語ることに、いったいどんな意味があるのか? 大切なことはまずどういう選手がいるか把握すること。個性を活かすシステムでなければ意味がない。システムが人間の上に君臨することは許されないのだ。日本人は平均的な地位、中…

(1):旧ユーゴスラビア、ボスニア出身のクロアチア人とは、オシム氏のサッカー人生においてどんな意味、背景となっているのか? 大学での専攻は「数学」と「物理」。大学創立以来の「数学」の最優秀生徒だった。強靭な肉体と芸術的感性をもった父の遺伝子

掲載のYoutube2分後に現役時代のイビチャ・オシムの写真がでてきます 「そもそも監督と呼ばれることが嫌いだ。私の国では監督をトレーナーというが、もともとの意味は調教師だ.....だが、私は調教師ではない。あえていうならば『教師』だと思う。調教師と教…

「旅」「海」「旅館」「宿」を好んだ理由は少年期の記憶のなかにあった。父は大島の旅館の板前さんだった。つげ漫画の根っ子にあるもの。自閉症、赤面病、対人恐怖症が進行した10代

世捨て人的な孤独感漂うシュールな作風と、その底にこびりつくようなユーモア感で、日本漫画界に独自の表現と陰影を生み出したつげ義春。その作風にはつげ義春の自画像が喰い込むように映し込まれていました。”根強い”ファンがをもつ一方、つげ義春自身はま…

トルーマン・カポーティ(2):『冷血』の殺人犯の一人に入れ込んだ理由。14歳まであたかも同じ家に住んでいで、一方は裏口、一方は表玄関から出ていったようなものとカポーティは感じていた

映画『カポーティ』よる/一家殺人事件を取材し『冷血』を書き上げるカポーティ。他にカポーティのノンフィクション・ノベル『冷血』を映画化した映画『冷血』もある ▶(1)の続き:母方の親戚で小学校の教師キャリーが、隣人の盲目の元大尉のために新聞を…

(1):子供時代に焦点を合わせないとカポーティの人生のパズルはまったく組み合わない。両親の関係は破綻し4歳でアラバマ州の親類に預けられる

19歳の時の処女作『ミリアム』(1943年)がオー・ヘンリー賞を受賞して以降、アンファン・テリブル(恐るべき子供)としてその名を轟かしはじめたトルーマン・カポーティ。オードリー・ヘップバーン主演で映画化した『ティファニーで朝食を』、『遠い声・遠…

ロンドンの伝説のブティック「BIBA」を創業者したのは、ポーランド生まれのエルサレム育ちだった一人の女性だった。中東問題で暗殺された父。少女バーバラは人形遊びよりもお店ごっこをするのが大好きだった

「スウィンギング・ロンドン」時代の流行の発信地であり伝説のブティックとなった「BIBA」。創業者のバーバラ・フラニッキの名前を知らなくても60s、70sファッション好きな人なら、「BIBA」の名前を知らずに通ることはないでしょう。当時、青春を送った日本…

養父は機械工だった腕を活かした「レポマン」のはしりをしていたことも。ぶっきらぼうでありながら快活で誇り高い性格、物事にはポジティブに建設的な姿勢だった養父。10歳頃に「エレクトロニクス」に取り憑かれるようになったスティーブ少年

「コンピュータ」産業に革命を起こしたアップルからの追放後、「映画」産業で革命を起こし、さらにアップルでの第二ラウンド、「iTune」「iPod」で音楽ビジネスに革命を起こしアップルに再臨した共同創業者スティーブ・ジョブズ。そのタフな起業力とリーダー…

ビートの先駆者ジャック・ケルアックに刺激を与え、映画『荒野へ』のマッカンドレスを荒野へと駆らせた、あまりにスケールの大きなその生涯

地球を駆けぬけたカリフォルニア作家—写真版ジャック・ロンドンの生涯作家ジャック・ロンドンの名前は、犬のバックを主人公にした小説『荒野の呼び声』で日本でも名高く、同書が突出して知られすぎたため、作家ジャック・ロンドンの人物像が日本ではほとんど…

:「もののけ姫」に登場するたたらの村出身で、水木しげると同じ土壌に生まれ育った

漫画家・水木しげるが、まったく売れない貸本漫画家時代(紙芝居作家も貸本漫画もテレビの登場で斜陽化)がつづいていた40歳の時に実家からの矢の様な催促で見合いさせらたのが、後に「ゲゲゲの女房」と呼ばれるようになった武良(むら)布枝でした。武良と…

生涯にわたって自身の「評伝」を著しつづけた太宰の幼少期には父と母の姿はなかった。小学校に上がる前からなぜ「本」が読めたのか?

戦後わずか3年後の1948(昭和23年)に玉川上水で愛人と入水自殺を図って、39歳で亡くなった太宰治。没後、映画や舞台、TVドラマなどで『人間失格』などが取りあげられ、その度ごとにリバイバル・ブームになる「太宰文学」。無頼派と称されたり数度に及ぶ自…

お手伝いさんの「のんのんばあ」が、「妖怪」や「お化け」の世界にしげる少年を導き入れた。昆虫や木の根も蒐集するガキ大将だった少年時代

『ゲゲゲの鬼太郎』などの漫画家・水木しげる氏の鳥取・境港での「のんのんばあ」のいた幼少時代から、戦地の南方の島ラバウルで爆撃にあい左腕を切断せざるをえなかったこと、紙芝居作家、貸本漫画家時代のこと、『ガロ』創刊号で漫画家としてデビューをは…

松田優作は、小学校6年生の時、主演から監督、演出、舞台セット係、小道具・衣装係まですべてをこなして遊んでいた驚くべき芝居小僧だった

1970年代から80年代にかけ独特の存在感を発揮しつづけた稀代の映画俳優・松田優作。今日では、山口県下関の遊郭街の裏路地(母の姉は遊郭を経営し、後に母も2階を街娼に貸出し部屋代をとった)の質店を営んでいた母と、大柄な保護司の間に非嫡出子として生…

レディー・ガガが、幼少期に大好きだったのは、「ダンス」と「裸」。高校は、NYの聖心女子学院。成績優秀で、バンド活動もやり、「演劇オタク」でもあった。

世界の音楽シーンを席巻しているレディー・ガガ(本名:ステファニー・ジョアン・アンジェリーナ・ジャーマノッタ)は、どのように「レディー・ガガ」になったのか。『レディ・ガガーLADY GAGA』(ブランドン・ハースト著 長澤あかね+中村有似訳 Marble Boo…

「人生は即興だ!」に秘められた少年期の引っ越し人生。無口でクラスのはみだし者、「想像の世界」に楽しみを見いだすように

80歳を超えても、毎年のように心に響く映画を撮りつづける映画人イーストウッドは、ベースボールでいえば3000本安打以上(1930年生まれの81歳ということで8000本!)、浮き沈みはありつつもまるでイチローの領域に長い間いつづけているような存在です。毎日…