伝記ステーション   Art Bird Books

あの「夢」はどこからやって来たのだろう?

本の大移動を終えて

syncrokun2009-09-24

コメント有り難うございます! 怒濤のごとき1週間が過ぎ、いよいよリスタートのと場口に来ることができました。塵も積もれば山になるの譬えのごとく、本も積もれば山脈の如し、動かざること「本」の如し、とにかく重い! ヘルムート・ニュートンの「SUMOU」を何十回運び出した感じです。宇宙ステーションの「希望」には、重い写真集はよほどのことがないかぎり持ち込むことなどできないでしょう。写真集は地球の重力の恩寵にこそ、似つかわしい、ということでしょう。重さだけでなく、サイズも価格も重力圏文化内でのことで、昨日のNHK白州次郎」ドラマのサンフランシスコ講和条約に向けて急ごしらえされた「巻物」を見るにつけ、たった半世紀が途方もない時空の隔たりのように感じさせるように、2030年頃宇宙ステーションで『源氏物語』や太宰治の『人間失格』をどういうシチュエーションで、どんなメディアで読むものなのか興味つきないものがあります。写真集という「方法」には強烈に写真の時代の文化が反映されています。スチールカメラの所有・フィルムの装填・銀塩写真の現像にはじまり、造本仕様・写植デザイン・印刷工程・色校正・製本・流通、上代の決定・卸価格・納品・発送・返本・裁断など、すべてにわたってその時代の仕組みと、当たり前ですが深くかかわっているわけです。そして当店の1週間以上に渡る「本の大移動」も、その延長線上にあるわけですが、とにもかくにもこの本の移動をしている間にも、いろいろなことが頭を駆け巡っていきます。そこからくるインスピレーションは、さらに今後、ウェブサイトで展開してみようとおもっています。