2011-01-01から1年間の記事一覧
漫画家・水木しげるが、まったく売れない貸本漫画家時代(紙芝居作家も貸本漫画もテレビの登場で斜陽化)がつづいていた40歳の時に実家からの矢の様な催促で見合いさせらたのが、後に「ゲゲゲの女房」と呼ばれるようになった武良(むら)布枝でした。武良と…
戦後わずか3年後の1948(昭和23年)に玉川上水で愛人と入水自殺を図って、39歳で亡くなった太宰治。没後、映画や舞台、TVドラマなどで『人間失格』などが取りあげられ、その度ごとにリバイバル・ブームになる「太宰文学」。無頼派と称されたり数度に及ぶ自…
『ゲゲゲの鬼太郎』などの漫画家・水木しげる氏の鳥取・境港での「のんのんばあ」のいた幼少時代から、戦地の南方の島ラバウルで爆撃にあい左腕を切断せざるをえなかったこと、紙芝居作家、貸本漫画家時代のこと、『ガロ』創刊号で漫画家としてデビューをは…
1970年代から80年代にかけ独特の存在感を発揮しつづけた稀代の映画俳優・松田優作。今日では、山口県下関の遊郭街の裏路地(母の姉は遊郭を経営し、後に母も2階を街娼に貸出し部屋代をとった)の質店を営んでいた母と、大柄な保護司の間に非嫡出子として生…
世界の音楽シーンを席巻しているレディー・ガガ(本名:ステファニー・ジョアン・アンジェリーナ・ジャーマノッタ)は、どのように「レディー・ガガ」になったのか。『レディ・ガガーLADY GAGA』(ブランドン・ハースト著 長澤あかね+中村有似訳 Marble Boo…
80歳を超えても、毎年のように心に響く映画を撮りつづける映画人イーストウッドは、ベースボールでいえば3000本安打以上(1930年生まれの81歳ということで8000本!)、浮き沈みはありつつもまるでイチローの領域に長い間いつづけているような存在です。毎日…
ここ20年、主に洋書を扱う仕事柄、サルヴァトーレ・フェラガモ(Salvatore Ferragamo)の美しい靴を満載した書籍も何度も扱ってきましたが、ことサルヴァトーレ・フェラガモ本人がどの様に靴職人になったのかはほぼ知らないままでした。フェラガモが単純に靴…
モハメド・アリ(Muhammad Ali)は、格闘技のようなヘヴィー級のパワーボクシングに、”タイミング”と”スピード”と”的確さ”をミキシングし、「革命的変化」をもたらした人物としてでなく(その世界においてトップレベルの能力を発揮しながら、そのフィールド…
ジョニー・デップと共演した映画『ツーリスト』、クリント・イーストウッドの『チェンジリング』、『Mr. and Mrs. スミス』『トーム・レイダー』などで飛ぶ鳥を落とす勢いのアンジェリーナ・ジョリーの伝記本が、2006年にロバート・デ・ニーロ監督の『グッド…
伝記 ガウディバルセロナの天をつく未完の建築物サグラダ・ファミリア、グエル公園、カサ・ミラをはじめ、アントニ・ガウディ作品群はいまや世界文化遺産ともなっていることは広く知られていることですが、その驚異の建築物を生み出したアントニ・ガウディと…
『ドラッカー:わが軌跡/(新訳—傍観者の時代)Adventures of a Bystander』(ドラッカー名著集第12巻としても刊行されている)は、ピーター・ドラッカー通が多くのドラッカー本のなかで一番好きな本だとこっそり打ち明ける本だだいいます(本書訳者後書き…
フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)デビッド・カークパトリック 小林弘人 解説 日経BP社 2011-01-13売り上げランキング : 194Amazonで詳しく見る by G-Tools 『The Facebook Effect—フェイスブック:若き天…
このコーナーは天才数学者ジョン・ナッシュの前回(その1)のつづきになります。興味をもたれた方(その1)も併せてお読み下さい。 ▶さてナッシュは子供の頃から数学の天才だったかというと決してそうではなかったようです。ところが、小学校4年生の時の…
今回は、映画『ビューティフル・マインド』でラッセル・クロウが演じた天才数学者ジョン・ナッシュをとりあげます。伝記映画が話題作になることは洋画ではよくあります。欧米ではいわゆる「伝記映画ーBiography Movie」が本当に多く製作されます。脚本の元に…
アメリカの「エンターテインメント・ウィークリー」誌が、2008年に「伝記映画ーBiography Movie」名作25本を選定した翌2009年に、その不充分さから2倍の50本にして、さらにレイティング(順位づけ)をして選定した「自伝映画」名作50本を掲載しておきます。…
ハイ・フィデリティ (新潮文庫)ニック ホーンビィ Nick Hornby 新潮社 1999-06売り上げランキング : 105737Amazonで詳しく見る by G-Toolsアメリカの「エンターテインメント・ウィークリー」誌が選出した「伝記映画ーBiography Movie」25作品(2008年)の1…
アメリカの「エンターテインメント・ウィークリー」誌が、2008年、「伝記映画ーBiography Movie」名作25本を選定していますので、ご参考までに以下に掲載します(公開年順で、ランキングではありません。ちなみにこの年から翌年にかけ同誌は「セクシー映画ト…
ソフィア・コッポラ監督映画の『ロスト・イン・トランスレーション』(2003年公開)の中目黒での撮影シーンが真夜中から朝方にかけ、東横線沿いのストリートで猛スピードで敢行されたのはもう随分と前のことになる。私もその撮影現場を見ていたが、今はなき…
皆さん、こんにちは! (Hello! )アートバード・ブックスでは、昨年より新プロジェクト「マインド・ツリー」のサイト・ブログを発信していますが、こちらのもう一つのブログを、「伝記のツボ 自伝の壷」として再開いたします。これは、昨年来の「マインド・…
さて、「Mind Tree Box/マインド・ツリーの箱 -伝記・自伝からみえる風景」の最初はアンディ・ウォーホル。ウォーホルの書籍は、これまでに間違いなく百冊以上は売っているのに、1950年にニューヨークのストリートを横切ろうとしている、まだ無名時代に撮ら…