伝記ステーション   Art Bird Books

あの「夢」はどこからやって来たのだろう?

2011-01-01から1年間の記事一覧

:「もののけ姫」に登場するたたらの村出身で、水木しげると同じ土壌に生まれ育った

漫画家・水木しげるが、まったく売れない貸本漫画家時代(紙芝居作家も貸本漫画もテレビの登場で斜陽化)がつづいていた40歳の時に実家からの矢の様な催促で見合いさせらたのが、後に「ゲゲゲの女房」と呼ばれるようになった武良(むら)布枝でした。武良と…

生涯にわたって自身の「評伝」を著しつづけた太宰の幼少期には父と母の姿はなかった。小学校に上がる前からなぜ「本」が読めたのか?

戦後わずか3年後の1948(昭和23年)に玉川上水で愛人と入水自殺を図って、39歳で亡くなった太宰治。没後、映画や舞台、TVドラマなどで『人間失格』などが取りあげられ、その度ごとにリバイバル・ブームになる「太宰文学」。無頼派と称されたり数度に及ぶ自…

お手伝いさんの「のんのんばあ」が、「妖怪」や「お化け」の世界にしげる少年を導き入れた。昆虫や木の根も蒐集するガキ大将だった少年時代

『ゲゲゲの鬼太郎』などの漫画家・水木しげる氏の鳥取・境港での「のんのんばあ」のいた幼少時代から、戦地の南方の島ラバウルで爆撃にあい左腕を切断せざるをえなかったこと、紙芝居作家、貸本漫画家時代のこと、『ガロ』創刊号で漫画家としてデビューをは…

松田優作は、小学校6年生の時、主演から監督、演出、舞台セット係、小道具・衣装係まですべてをこなして遊んでいた驚くべき芝居小僧だった

1970年代から80年代にかけ独特の存在感を発揮しつづけた稀代の映画俳優・松田優作。今日では、山口県下関の遊郭街の裏路地(母の姉は遊郭を経営し、後に母も2階を街娼に貸出し部屋代をとった)の質店を営んでいた母と、大柄な保護司の間に非嫡出子として生…

レディー・ガガが、幼少期に大好きだったのは、「ダンス」と「裸」。高校は、NYの聖心女子学院。成績優秀で、バンド活動もやり、「演劇オタク」でもあった。

世界の音楽シーンを席巻しているレディー・ガガ(本名:ステファニー・ジョアン・アンジェリーナ・ジャーマノッタ)は、どのように「レディー・ガガ」になったのか。『レディ・ガガーLADY GAGA』(ブランドン・ハースト著 長澤あかね+中村有似訳 Marble Boo…

「人生は即興だ!」に秘められた少年期の引っ越し人生。無口でクラスのはみだし者、「想像の世界」に楽しみを見いだすように

80歳を超えても、毎年のように心に響く映画を撮りつづける映画人イーストウッドは、ベースボールでいえば3000本安打以上(1930年生まれの81歳ということで8000本!)、浮き沈みはありつつもまるでイチローの領域に長い間いつづけているような存在です。毎日…

フェラガモは、9歳の時、どうして靴職人になりたいとおもったのか? フェラガモの自伝から見えてくるもの

ここ20年、主に洋書を扱う仕事柄、サルヴァトーレ・フェラガモ(Salvatore Ferragamo)の美しい靴を満載した書籍も何度も扱ってきましたが、ことサルヴァトーレ・フェラガモ本人がどの様に靴職人になったのかはほぼ知らないままでした。フェラガモが単純に靴…

「何の恨みもないベトコンと、俺が闘う理由はない!」と言い放ち、ボクサーライセンスを剥奪されたモハメド・アリという男の生涯

モハメド・アリ(Muhammad Ali)は、格闘技のようなヘヴィー級のパワーボクシングに、”タイミング”と”スピード”と”的確さ”をミキシングし、「革命的変化」をもたらした人物としてでなく(その世界においてトップレベルの能力を発揮しながら、そのフィールド…

アンジェリーナ・ジョリー、12歳の時の夢は「葬儀屋」で通信講座まで受けていた。「死」への強い関心。その(1)

ジョニー・デップと共演した映画『ツーリスト』、クリント・イーストウッドの『チェンジリング』、『Mr. and Mrs. スミス』『トーム・レイダー』などで飛ぶ鳥を落とす勢いのアンジェリーナ・ジョリーの伝記本が、2006年にロバート・デ・ニーロ監督の『グッド…

ガウディの父・祖父は「銅細工職人」だった。父方、母方とも祖先は「職人」ばかり。少年時代、廃墟、遺跡大好きな子供だった(その1)

伝記 ガウディバルセロナの天をつく未完の建築物サグラダ・ファミリア、グエル公園、カサ・ミラをはじめ、アントニ・ガウディ作品群はいまや世界文化遺産ともなっていることは広く知られていることですが、その驚異の建築物を生み出したアントニ・ガウディと…

ピーター・ドラッカー、13歳の時、自分は「傍観者」だと気づいた。「教師観察」を楽しみにしはじめる

『ドラッカー:わが軌跡/(新訳—傍観者の時代)Adventures of a Bystander』(ドラッカー名著集第12巻としても刊行されている)は、ピーター・ドラッカー通が多くのドラッカー本のなかで一番好きな本だとこっそり打ち明ける本だだいいます(本書訳者後書き…

『The Facebook Effect—フェイスブック:若き天才の野望』を読んでみる

フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)デビッド・カークパトリック 小林弘人 解説 日経BP社 2011-01-13売り上げランキング : 194Amazonで詳しく見る by G-Tools 『The Facebook Effect—フェイスブック:若き天…

天才数学者ジョン・ナッシュが少年時代、「数学」に覚醒したのは「伝記」本だった(その2)

このコーナーは天才数学者ジョン・ナッシュの前回(その1)のつづきになります。興味をもたれた方(その1)も併せてお読み下さい。 ▶さてナッシュは子供の頃から数学の天才だったかというと決してそうではなかったようです。ところが、小学校4年生の時の…

映画『ビューティフル・マインド』の主人公・天才数学者ジョン・ナッシュ伝(その1)

今回は、映画『ビューティフル・マインド』でラッセル・クロウが演じた天才数学者ジョン・ナッシュをとりあげます。伝記映画が話題作になることは洋画ではよくあります。欧米ではいわゆる「伝記映画ーBiography Movie」が本当に多く製作されます。脚本の元に…

「エンターテインメント・ウィークリー」誌が選定した「伝記映画ーBiography Movie」50本

アメリカの「エンターテインメント・ウィークリー」誌が、2008年に「伝記映画ーBiography Movie」名作25本を選定した翌2009年に、その不充分さから2倍の50本にして、さらにレイティング(順位づけ)をして選定した「自伝映画」名作50本を掲載しておきます。…

『サッカー狂時代』の作者が描いた『ハイ・フィデリティ』的恋愛観、人生観

ハイ・フィデリティ (新潮文庫)ニック ホーンビィ Nick Hornby 新潮社 1999-06売り上げランキング : 105737Amazonで詳しく見る by G-Toolsアメリカの「エンターテインメント・ウィークリー」誌が選出した「伝記映画ーBiography Movie」25作品(2008年)の1…

アメリカ「エンターテインメント・ウィークリー」誌による「伝記映画ーBiography Movie」名作25本

アメリカの「エンターテインメント・ウィークリー」誌が、2008年、「伝記映画ーBiography Movie」名作25本を選定していますので、ご参考までに以下に掲載します(公開年順で、ランキングではありません。ちなみにこの年から翌年にかけ同誌は「セクシー映画ト…

映画や芝居が周囲にある「環境」:幼少期、コマーシャル・エージェントにはことごとく断られた

ソフィア・コッポラ監督映画の『ロスト・イン・トランスレーション』(2003年公開)の中目黒での撮影シーンが真夜中から朝方にかけ、東横線沿いのストリートで猛スピードで敢行されたのはもう随分と前のことになる。私もその撮影現場を見ていたが、今はなき…

伝記のツボ 自伝の壷  Mind Tree別室として、当ブログは再発信(発進)いたします!

皆さん、こんにちは! (Hello! )アートバード・ブックスでは、昨年より新プロジェクト「マインド・ツリー」のサイト・ブログを発信していますが、こちらのもう一つのブログを、「伝記のツボ 自伝の壷」として再開いたします。これは、昨年来の「マインド・…

ぬり絵を1枚ちゃんと仕上げるとハーシーのチョコレートを与えた母

さて、「Mind Tree Box/マインド・ツリーの箱 -伝記・自伝からみえる風景」の最初はアンディ・ウォーホル。ウォーホルの書籍は、これまでに間違いなく百冊以上は売っているのに、1950年にニューヨークのストリートを横切ろうとしている、まだ無名時代に撮ら…